今回はUSP(unique selling proposition)または(unique selling point)について説明します。
この用語は1940年代アメリカテレビ広告のパイオニアであるRosser Reevesによって生みだされたマーケティング用語になります。
Rosser Reeves(ロッサー・リーブス)とは?
ロッサー・リーブス Rosser Reeves
1910年ヴァージニア州ダンヴィル生まれ。
ヴァージニア大学で学んだ後、テッド・ベイツに入社し、コピーライターとして活躍。
USPを編み出したことによってテッド・ベイツを小さな広告会社から世界第四位の代理店に成長させる。1984年没。
https://en.wikipedia.org/wiki/Rosser_Reeves
USPは小さな広告会社を大企業に成長させた天才コピーライターが編み出した法則であるといえます。
Rosser Reeves(ロッサー・リーブス)が言う、USPとは?
unique=ユニーク・独特・唯一の
selling=販売
proposition=主張・提案
USP=ユニークな主張で商品を売る!ということになります。
同種の他社商品と何も違いがなく優位性がなければ、他社商品ではなく、自社商品を選ぶという理由が何もない。効果的に宣伝するためには、独自のセールポイントがなけれなならない。
USPの必要条件とは?
1.どんな広告でも必ず消費者に向かって何か主張するところのものがなければならぬ。必ず読者にこうよびかけねばならぬ(この品をお買いなさい。そうすれば、こういう特別な利益を得ることになりますよ)と。
2.その主張(プロポジション)は必ず、競争相手が提唱していないものか、あるいはしようとしても出来ないものでなければならぬ。USPのユニークはそこから来たものである。単に利点を示すだけでは不十分である。必ず、他の同種製品と比べて、自社製品を差別化しなければならない。
3.その主張は非常に強力で、何百万という大勢の人を動かし新しい消費者を自己の製品の方へ、引き寄せるようなものでなければならぬ。
Rosser Reeves-宣伝術より
USPを見つけられずに広告をだしてしまうと・・・
多くの広告が失敗する原因は、強いUSPを見つけることができずに、USPをベースに広告を作り上げていないことにあります。
USPを決めずにセールスライティングを書き始めてしまったら、そこには読み手の反応を引き出すものが何もないのだから、マーケティングは弱いものになってしまいます。
USPを元に広告を作成しないと、他と変わらぬ平凡な印象になり、読み手にとって重要な意味をもたない。
USPで間違ってはいけないこと
競合他社との違いはなんでもいいわけではありません。
単純に競合他社との違いであっても、見込み客にとって重要でない機能を中心にUSPを構成してしまうのはもちろんNGですので。ターゲットユーザーに価値があるかを考えましょう。
ユーザーに価値がない違いを元にUSPをつくってしまうと、見込み客にはその商品やサービスを利用しようと思ってもらえなくなってしまいます。
強力なUSPを最も作りやすい状況について
最も強力なUSPをつくることができる状況は、製品に、競合他社の製品にない大きな利点となるユニークな特徴がある場合である。その利点は、顧客が本気で検討するものでなければならない。違いではあっても、平凡なものであってはいけない。
競合他社と大して変わらない&差別化できている機能が商品になかった場合はどうするの?
「その特定の分野の広告では、他が行っていないようなユニークな訴えかけ」を基にするといい。(リーブス)
競合他社と似たような機能を取りそろえており、大して優位性がない場合は、とくに広告で謳われていない、機能を押すようにしましょう。
https://en.wikipedia.org/wiki/Unique_selling_proposition
おすすめ本
USP ユニーク・セリング・プロポジション 売上に直結させる絶対不変の法則