2018年12月現在、2020年春に開業予定の「高輪ゲートウェイ駅」というネーミングがダサいと話題になっている。「高輪ゲートウェイ駅」という駅名は一般公募され、64,052件の応募から選出された。しかし、この駅名は応募数が少なく、130位であったそうなのだが、なぜ今回「高輪ゲートウェイ駅」が選ばれたのだろうか。
また、この「高輪ゲートウェイ駅」という駅名はこれから駅周辺が発展していくのにどう関わっていくのかをマーケティングの観点からお話したいと思う。
高輪ゲートウェイ駅に決まった理由
高輪ゲートウェイ駅ができる地域は、古来より江戸の玄関口として、賑わいをみせた地であり、明治時代には地域をつなぐ鉄道が開通したエリアだったそう。
こういった歴的背景を持った地域を、これからもあらゆる交流拠点として街全体の発展につながるようにJRは選定した。
http://www.jreast.co.jp/press/2018/20181201.pdf
「高輪ゲートウェイ駅」は山手線で唯一カタカナ入りの駅名となる
この高輪ゲートウェイ駅は山手線の田町と品川の間に開業するのだが、田町といういかにも日本風な駅名の次に高輪ゲートウェイ駅がくる。おそらく、長い駅名なので「高輪ゲートウェイ駅」と呼ばずに「高輪駅」と呼ぶようになると憶測される。それでもこのカタカナ入りの駅名は街の発展を目指す意味ではとても意味のあるものだと考えている。
「高輪ゲートウェイ駅」は果たして本当にダサいのか?
今までにないカタカナ入りの駅名に違和感を感じ、ダサいと思われるのは間違いないが、駅が開業する前から賛否両論があり話題になっているということはこの駅名が爆発的に認知されるきっかけになっていることは間違いない。
炎上商法があるように、例え認知させる方法は悪目立ちしようが、極端な言い方をすれば手段はなんでもいいのだ。
商品や集客をするうえでまずは認知をしてもらう必要がある。Youtuberが過激な行為をし、ファンを獲得するようにどんなに良いコンテンツや商品を提供しようが、まずは知ってもらわなければ何もはじまらない。
誰かに迷惑をかけないのであれば、あとの始末はいくらでも取返しがつく、多くの人々に知ってもらうという目的はネーミングひとつで既に達成されていると言える。
本題に戻り、この駅名が果たして本当にダサいのだろうか?表面的な響きを考えると間違いなくダサいと言えるこの駅名。しかし認知させることが開業前から達成できている時点で「カッコイイ」むしろ勝ちなのだ。
開業から注目を集める
美容室にしろ、飲食店にしろ、開業してから先の集客について考えようとしていると間違いなく遅い。開店にはもちろん資金が必要で、働き手を集めたり商品を取り揃えたりしなければならずに多くの準備を要することになる。目先の最低限行わなければならないことだけでなく、その先のどう認知させるかということを考える必要がある。
「高輪ゲートウェイ駅」から学ぶ認知と集客
人と同じこと、他の商品と同じものを出してしまっていては差別化ができず、優位性を見出すことができない。違和感や、存在感、違いを見せつけることこそが認知を加速させる原子である。
まとめ-「高輪ゲートウェイ駅」の名前はダサい?マーケティング的にはアリ?
今回は「高輪ゲートウェイ駅」の名前のダサさからマーケティングにつなげてお話したのが、話題になる・バズる裏側には必ず法則があり共通項があるので、こういった世間的に話題になっていることをマーケティングの観点から考察するのも面白いのではないだろうか。